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山あり人あり人生あり

日々の出来事、登山についてのBlogです。

最近話題になっている、クライミングアンカー問題について

 1週間ほど前に、愛知県の鬼岩公園内の岩峰でクライミングアンカーが許可なく設置されていた件を発端に、全国各地で同様の報告がニュースを通して流れている。私の住んでいる地域においても、観光地となっている岩場で同様のアンカーが見つかったと報じられた。

 この岩場は20年以上前にルート開拓されたのだが、観光地でもありクライミングを自粛する取り決めになっていた。その情報は耳に入っていたため、そのエリアでのクライミング(ロープを使ったクライミングや、ボルダリングを含め)は行わないよう配慮していた。しかし特にここ数年はネット上でこのエリアでのクライミング記事が多く掲載され、クライミングガイドとされる方もこのエリアでガイド業を行っている様子。人目につかない場所で行えば問題ないと判断されているのかもしれないが、個人的には釈然としない思いを持っていた。
 クライミング人口もかなり増え、同エリアでクライミングをするのだろう風の人が多くなれば、当然周りから目に付くことは考えられたと思う。案の定、役所の偵察が入ったようで、近年設置されたと思われるクライミングアンカー(終了点のよう)が見つかったと報じられた。ボルダリングならアンカー設置はあり得ないため、このエリアの情報が多く出回って、それを見たクライマーの一部がこうした行為を行ったのではないか。

 日本にはクライミングに適した岩場が残念ながら少ない。地形図の毛虫記号を探してはボロ壁でダメ、人目に付く(アプローチが楽)よさそうな岩場は国や県の記念物扱いでクライミング不可。そうでない岩場は民有地であったりなど、何しろ厳しい環境である。

 ところで日本は国立公園、国定公園、あるいは記念物指定など、何も指定されていないところの方が少ないのではないかと思えるほどである。たとえば北アルプスの屏風岩や滝谷など古くからクライミングがなされてきたわけだが、条例に則ればアンカーの設置などは許可されないのではないかと思う。しかしこれらの場所においてアンカー設置の問題が発生したことはなかったと思う。今回問題となったエリアと、国立公園内の北アルプスの屏風や滝谷で何が違うのだろうか。私の推測であるが、北アルプスにおけるクライミングの歴史は条例(自然公園法、昭和32年制定)が定まる以前からのものであり、そこでのクライミング行為は黙認されているのではないかと思っている。

 詰まる所、日本でのクライミングは常に周囲環境に対して気配りを忘れず、控えめ控えめで楽しんでいくのが、トラブルにならず長く続けられる最良の方法だと思っている。